営業代行とは?業務範囲・費用・テレアポ代行との違いを解説

営業代行とは?業務範囲・費用・テレアポ代行との違いを解説

営業代行とは、営業を丸ごと外に任せることではありません。営業の工程のうち、自社に足りない範囲だけを切り出して、外部の専門会社に委託する仕組みです。

この記事では、任せられる6つの工程、3つの型、費用を決める3つの料金体系、テレアポ代行との違いを順に説明します。読み終えたときに、自社に足りない工程が1つ決まる状態を目指します。

営業代行とは、営業活動の一部または全部を外部の専門会社に業務委託する仕組みのことです。

なお、この記事は営業代行を「頼む側」の企業に向けて書いています。書き手のグッドアポは、BtoBのテレアポ代行会社です。自社が引き受けている工程と引き受けていない工程は、次の章の表で分けて示します。

目次

営業代行とは、営業のどこを外に出すことなのか

営業代行とは、自社の営業活動の一部または全部を、外部の専門会社に業務委託する仕組みです。すべてを渡すこともできますが、足りない工程だけを切り出して任せることもできます。

営業は「誰に売るかを決める」「接点を作る」「商談する」「契約を結ぶ」「契約後に関係を続ける」の積み重ねです。営業代行という言葉は、このうち1つを任せる場合にも、すべてを任せる場合にも使われます。

そのため、「営業代行を頼むかどうか」を考える前に、「自社はどの工程が足りていないのか」を決める必要があります。足りない工程が決まらないまま探し始めると、必要のない範囲まで含んだ契約になったり、逆に本当に足りない工程が契約に入っていなかったりします。

弊社(グッドアポ)に相談に来られる会社で多いのは、新規の取引が紹介頼みになっているケースです。紹介は次がいつ来るか読めないため、自分たちで接点を作れる仕組みがほしいという相談です。足りていないのは営業全体ではなく、接点を作る工程です。新規開拓がうまくいかない原因の整理は新規開拓営業で成果が出ない理由で解説しています。

逆に、弊社の場合は最初からテレアポ代行として相談を受けるため、「営業代行を頼んだつもりが、想像していたものと違った」という入口の相談はありません。むしろ、テレアポ代行として始めたあとで「商談も任せたい」という、営業代行全般へのニーズが出てくることがあります。工程の一部を外に出す代表例のテレアポ代行は、テレアポ代行とはで詳しく説明しています。

営業代行に任せられる6つの工程

営業代行に任せられる工程は、①営業戦略・ターゲットの設計、②リストの作成、③アプローチとアポイント獲得、④商談、⑤クロージング・受注、⑥受注後のフォローの6つです。どの工程を任せるかで、依頼するサービスの中身が変わります。

6つすべてを1社で引き受ける代行会社もありますが、会社ごとに得意な工程は違い、どこを引き受けるかで別のサービスになります。だから探し方は「営業代行を探す」ではなく、「自社に足りない工程を引き受けてくれる代行会社を探す」が正しい順番です。

工程代行会社がやることこの工程だけを頼めるか弊社(グッドアポ)が引き受けている工程か
①営業戦略・ターゲットの設計誰に売るか、どの順で当たるかを決める代行会社による(設計だけを請ける会社もある)○ 引き受けている(アポイント獲得とあわせて)
②リストの作成架電先・送付先の企業リストを作る代行会社による○ 引き受けている(標準の範囲に含む)
③アプローチとアポイント獲得電話・フォーム送信・メール・手紙で接点を作り、商談の約束を取る頼める代行会社が多い工程○ 引き受けている(主軸)
④商談実際に会って、または画面越しに提案する代行会社による△ 一部(標準の範囲ではなく、案件ごとに条件が合う場合だけ)
⑤クロージング・受注見積・条件交渉・契約代行会社による△ 一部(標準の範囲ではなく、商談を代行する案件だけ)
⑥受注後のフォロー既存顧客への追加提案、解約防止代行会社による× 引き受けていない

弊社が標準で引き受けているのは①〜③です。④⑤は標準の範囲ではなく、案件ごとに条件が合った場合だけお受けします。⑥は引き受けていません。

①営業戦略・ターゲットの設計

決めるのは、どの業種・規模・エリアの会社に、どの順番で当たるかです。ここが曖昧なまま始めると、数だけ当たっても商談につながりません。弊社では最初の打ち合わせで、商材の内容と強み、ターゲット(業種・規模・エリア)、アポイント獲得後に誰が商談するかの3点を必ず確認し、そこから設計します。

②リストの作成

ターゲットに合わせて、実際に当たる企業の一覧を作る工程です。発注側が用意する場合と、代行会社が作る場合があります。

弊社では、弊社側で作るケースのほうが多く、リスト作成は標準の範囲に含めています(追加の費用はかかりません)。材料はリスト抽出ツール、Web上の公開情報、公的データベース、業界団体の会員名簿、求人サイト、展示会の出展社一覧などで、集めたあとはAIと目視で精査し、ターゲット外の企業を除いてから使います。お客様にリストを出していただくケースもあります。リストの作り方はテレアポリストの作り方で解説しています。

③アプローチとアポイント獲得

リストの相手に接点を作り、アポイント(商談の約束)を取る工程です。手段は電話(テレアポ)だけでなく、問い合わせフォームへの送信、メール、手紙などがあります。電話以外の手段との使い分けはテレアポと広告の違いも参考になります。

アポイントが取れたあとの引き継ぎも、この工程の品質を左右します。弊社では、アポイントが取れた時点で先方の担当者名・話した内容・温度感をまとめてお客様に共有し、日程調整まで対応しています。この工程を電話で担うのがテレアポ代行で、仕組みはテレアポ代行とはで説明しています。

④商談

取れたアポイントの相手に、会って、または画面越しに提案する工程です。商材の理解が要るため、③より準備に時間がかかります。

弊社では、条件が合えば商談の代行もお受けしています。多いのは、テレアポ代行として始めたあとで「商談まで巻き取ってほしい」というニーズが出てきたケースです。

⑤クロージング・受注

見積の提示、条件の交渉、契約までを担う工程です。弊社では、商談を代行する案件に限り、クロージングまで対応します。

⑥受注後のフォロー

契約後の顧客に追加の提案をしたり、解約を防いだりする工程です。弊社は引き受けていません。

どこを任せるかで、営業代行は3つの型に分かれる

営業代行は、任せる工程によって「アポイント獲得型」「商談・クロージング型」「営業組織の構築支援型」の3つの型に分かれます。どの型が優れているかではなく、自社に足りない工程によって必要な型が変わります。

型引き受ける工程成果の数え方立ち上がりまでの期間向いている場面
アポイント獲得型主に③(①②を含むこともある)獲得したアポイントの件数3つの中では比較的短い商談できる人は社内にいるが、会う相手が足りない
商談・クロージング型④⑤まで商談の件数、受注の件数・金額商材の理解が要るぶん長くなりやすい商談する人が社内にいない、または足りない
営業組織の構築支援型①から入り、仕組みや人の育成まで仕組みの整備や、社内の営業の成果設計から入るため長くなりやすい誰に売るか、どう売るかがまだ決まっていない

表の「立ち上がりまでの期間」は、商材の単価・業界・相手の検討期間によって大きく変わるため、3つの型の相対的な比較として示しています。何か月で立ち上がるかは、商材と売り先が決まってから代行会社に確認してください。

①アポイント獲得型

③の工程を中心に切り出した型です。テレアポ代行、フォーム営業代行、メール営業代行がここに入ります。成果を「アポイント何件」で数えるため、費用と成果の関係がいちばん分かりやすい型です。電話でこの型を担うサービスはテレアポ代行とはで解説しています。

弊社はこの型が主軸です。ただし架電だけを切り出しているわけではなく、戦略設計・リスト作成・スクリプト作成・架電・改善まで一貫して対応しています。お客様からの相談も、3つの型の中でこの型がいちばん多くなっています。

何をもってアポイント1件と数えるかは代行会社によって違います。成果の数え方の違いが費用にどう響くかは、成果報酬型テレアポ代行の注意点で詳しく扱っています。

②商談・クロージング型

④⑤まで引き受ける型です。代行会社が自社の名前で商談することもあります。商材を理解し、相手の質問に答えられる状態を作る必要があるため、①の型より立ち上がりに時間がかかります。

弊社では、①の型で始めた会社が、あとからこの型に進んだケースがあります。きっかけは、アポイントは取れているのに社内の商談対応が追いつかなくなったことでした。足りない工程が③から④に移った例です。

③営業組織の構築支援型

①の設計から入り、営業の仕組みづくりや人の育成まで見る型です。コンサルティングに近い形で、実際に営業の手を動かすのは最終的に社内の人になります。

初めて外注するなら、どこから始めるか

初めて外注する会社には、弊社では①のアポイント獲得型から始めることを勧めています。成果がアポイントの件数で見えるため、続けるかどうかを判断しやすいからです。そのうえで、足りない工程に合わせて②や③へ広げられます。

営業代行の費用は3つの料金体系で決まる

営業代行の費用は、「固定報酬型」「成果報酬型」「複合型」の3つの料金体系のどれで契約するかで決まります。同じ「月額いくら」でも、何に対して払う費用なのかが体系ごとに違います。

金額の相場は、任せる工程・体制・商材によって幅があります。営業代行の費用について公的な統計はなく、弊社は自社の料金を公開していないため、この記事では金額は書かず、費用の決まり方だけを説明します。テレアポ代行に絞った料金相場はテレアポ代行の費用相場で解説しています。

体系支払い方向いている場面注意点
固定報酬型成果に関係なく、毎月決まった額を払う毎月の費用を先に確定させたい。稼働の量を確保したい成果が出なくても費用がかかる
成果報酬型アポイント1件・受注1件など、成果ごとに払う成果が出なかった月の支出を抑えたい1件あたりの単価は高めに設定されるのが一般的。「何を成果と数えるか」で費用が変わる
複合型固定の費用と成果ごとの費用を組み合わせて払う稼働の量と成果の両方に対して払いたい固定部分と成果部分がそれぞれ何に対する費用かを分けて確認する必要がある

①固定報酬型

成果に関係なく、毎月決まった額を払う体系です。動いてもらった分の費用が先に読めるかわりに、成果が出なかった月も同じ額を払います。払う対象は成果ではなく稼働なので、どれだけ動いてもらえるかを契約前に確認します。

②成果報酬型

アポイント1件、受注1件といった成果ごとに払う体系です。成果が出なければ払わないかわりに、成果が出なかったときのリスクを代行会社が負うぶん、1件あたりの単価は高めに設定されるのが一般的です。

この体系で最も重要なのは、「何をもって成果とするか」の定義です。アポイントを「日時が確定した時点」で数える代行会社もあれば、「実際に商談の場が成立した時点」で数える代行会社もあり、前者ではキャンセルになった商談にも費用がかかることがあります。

弊社でお客様との認識がいちばんずれやすいのも、この定義です。契約前にすり合わせておかないと、あとで揉める原因になります。成果報酬で起きやすい行き違いは成果報酬型テレアポ代行の注意点、数だけのアポイントが積まれる問題は成果報酬テレアポの落とし穴で解説しています。

③複合型

固定の費用と成果ごとの費用を組み合わせる体系です。稼働の分と成果の分を、それぞれ払う形です。

弊社はこの複合型で、コール単価(1架電あたりの固定の費用)と、アポイント1件あたりの成果報酬を組み合わせています。成果の定義は着座ベースで、アポイントを取って先方との商談の場が実際に成立した時点で1件と数えます。不在やキャンセルになった場合は、成果報酬は発生しません。

見積書のどこを見れば比べられるか

見積書は「月額いくら」ではなく、「初期費用」「稼働にかかる費用」「成果にかかる費用」の3つに分けて比べます。合計額が同じでも、どこに費用が乗っているかで、成果が出なかったときに払う額が変わるからです。

項目見積書での呼ばれ方の例何に対する費用か確認すること
初期費用準備費用、リストの整備、スクリプトの作成、研修稼働を始めるまでの準備何が含まれていて、何が別料金か
稼働にかかる費用コール単価、時間単価、人月動いた量(架電数・時間・人数)成果が出なくてもかかるか。量の上限と下限はあるか
成果にかかる費用アポイント単価、受注手数料成果1件何をもって1件と数えるか。キャンセル時の扱い

弊社の場合、初期費用はかかります。キックオフミーティングから戦略の作成までにかかる、案件開始に向けた準備の費用です。

もう1つ見ておきたいのが、見積書に載っていない作業です。弊社に来る「安い代行会社に頼んで失敗した」という相談で多いのは、安い見積もりの中で改善提案・レポート・スクリプト作成が削られ、架電だけが残っていたケースです。安さだけで選んだときに起きることは安いテレアポ代行の落とし穴で詳しく扱っています。

単価が安いか高いかだけでは、費用が見合うかは判断できません。払った費用に対してどれだけの受注が返ってくるかの計算は、テレアポの費用対効果で解説しています。

営業代行とテレアポ代行はどこが違うのか

テレアポ代行は、営業代行の一部です。営業代行が①〜⑥の工程のどこを任せる場合にも使われる言葉なのに対し、テレアポ代行は③のうち、電話で接点を作ってアポイントを取る部分を切り出したサービスです。

テレアポ代行は営業代行の一部

テレアポ代行を頼んだ場合、取れたアポイントの先の商談は、原則として発注した会社が自分で行います。一方で「営業代行」と書かれたサービスには、商談やクロージングまで含むものもあります。テレアポ代行の仕組みそのものはテレアポ代行とはで説明しています。

任せる範囲が変わると何が変わるか

任せる範囲が変わると、成果の数え方、費用の読みやすさ、立ち上がりまでの期間、自社に残る仕事、社内に蓄積するものまで変わります。

比べる点テレアポ代行商談まで含む営業代行
引き受ける範囲③のうち電話での接点づくりとアポイント獲得(①②を含むこともある)④商談・⑤クロージングまで
成果の数え方アポイントの件数商談の件数、受注の件数・金額
費用の読みやすさ成果が件数で見えるため、費用と成果を結びつけやすい受注までの期間が長いと、費用と成果の対応が見えにくい
立ち上がりまでの期間比較的短い商材の理解が要るぶん長くなりやすい
自社に残る仕事商談・クロージング(誰が商談するかを決めておく必要がある)代行会社への情報提供と、条件の判断
社内に蓄積するもの反応が良かった業種・切り口、断られた理由の傾向、商談の経験架電と商談の結果の報告(商談の経験は社内に残りにくい)

期間は商材の単価・業界・検討期間で変わるため、相対的な比較です。

商談を自社でやるか外に出すかについて、弊社の現場の感覚では、自社でやったほうが成果は出やすいと感じています。自社の商材をいちばん理解しているのは自社の人なので、商談の質が高くなるからです。ただし、商談する人が社内にいない場合は話が変わります。アポイントを取っても商談できずに放置するより、外に出して商談を回したほうが成果につながります。

自社はどちらが必要か

商談する人が社内にいるならテレアポ代行、いないなら商談まで含む営業代行が必要です。誰に売るかが決まっていない場合は、設計から入る営業代行になります。

  • 商談する人は社内にいるが、会う相手がいない:テレアポ代行(アポイント獲得型)
  • 商談する人ごと社内にいない:商談まで含む営業代行
  • そもそも誰に売るかが決まっていない:設計から入る営業代行(営業組織の構築支援型)

弊社でも、テレアポ代行では足りないのは「商談する人が社内にいない会社」だと考えています。アポイントを取っても対応できる人がいなければ、商談は進みません。そういう場合は、条件が合えば商談まで含めて引き受ける形を提案しています。

インサイドセールス代行との違い

似た言葉にインサイドセールス代行があります。インサイドセールスは、電話やメールで見込み客(将来の顧客になりうる相手)とやり取りを続け、関心を育ててから商談につなげる役割です。1回の電話で終わるテレアポ代行と違い、関係を続ける点が特徴です。違いはテレアポとインサイドセールスの違い、役割の分け方はBDRとSDRの違いで整理しています。

テレアポ代行が合うと判断できたら、選び方はテレアポ代行の選び方で解説しています。

営業代行が向く会社・向かない会社

弊社の事例では、営業代行が効くのは、商材と売り先が決まっていて、取れた接点を受け止める体制がある会社です。逆に、誰に売るかが決まっていない、商談する人がいないといった状態で外に出した会社では、成果が出にくくなっています。

メリットとデメリットを先に整理すると、次のとおりです。どちらが大きく出るかは、下の表の条件で決まります。

  • メリット:採用を待たずに接点を増やせる/足りない工程だけを選んで任せられる/反応が良かった業種や断られた理由の傾向が報告として手元に残る
  • デメリット:成果が出なくても費用がかかる場合がある/商談まで任せると商談の経験が社内に残りにくい/商材や売り先が曖昧なままだと費用に見合う成果が出にくい

弊社で成果が出た会社と出なかった会社を振り返ると、違いは始める前からありました。成果が出た会社は、商材の強みと売り先が明確で、商談の体制が整った状態で始めています。出なかった会社は、それらが曖昧なまま始めたケースが多くなっています。

条件向く理由・向かない理由代わりに先にやること
【向く】商材と売り先が決まっている代行会社がすぐに接点づくりに入れる―
【向く】1件の受注が大きい、または継続する外注の費用を受注で回収しやすい―
【向く】商談できる人が社内にいる取れたアポイントを商談につなげられる―
【向く】今すぐ人を採れないが、接点は増やしたい採用を待たずに接点を増やせる―
【向かない】誰に売るかがまだ決まっていない当たる相手が定まらず、数だけのアポイントになりやすいターゲットを決める(または設計から入る型を選ぶ)
【向かない】商談する人がおらず、アポイントを取っても対応できない取れたアポイントが放置される商談の担当を決める(または商談まで含む型を選ぶ)
【向かない】商材の説明に専門知識が要り、短い電話では伝わらない接点を作る段階で説明しきれない電話で伝える要点を1つに絞る
【向かない】1件の受注額が小さく、費用が合わない外注の費用を受注で回収しにくい費用に対して何件の受注が必要かを先に計算する

営業代行が効く会社の条件

効く会社に共通するのは、「誰に、何を売るか」と「取れたアポイントを誰が受けるか」が決まっていることです。

営業代行が効かない会社の条件

効かない会社は、外に出す前に決めるべきことが残っている会社です。売り先が決まっていなければ誰に当たるかが決まらず、商談する人がいなければ取れたアポイントが無駄になります。専門的な説明が要る商材は、電話で伝える要点を絞らないと接点づくりで止まります。向かない商材の共通点はテレアポで失敗する商材の共通点で解説しています。

料金体系が合わない場合もあります。弊社は複合型のため、「完全成果報酬でなければ依頼しない」という条件の会社とは料金体系が合わず、お断りしたことがあります。

「営業代行はやめとけ」と言われる理由

「営業代行はやめとけ」「怪しい」と言われるいちばんの理由は、「頼んだのに成果が出なかった」という声だと、弊社は現場で感じています。その原因をたどると、多くは次の3つのいずれかに行き着きます。

  • 成果の定義が合っていないまま始めた:数だけのアポイントが積まれ、商談につながらない
  • 商材や売り先が固まっていないまま外に出した:代行会社が誰に何を伝えればよいか定まらない
  • 報告や改善提案がなく、社内に何も残らない形で回した:何が起きていたのか分からないまま契約が終わる

3つ目を避けるには、外注したあと社内に何を残すかを始める前に決めておくことです。弊社では週1回の定例ミーティングで架電結果をフィードバックし、反応が良かった業種や切り口、断られた理由の傾向、スクリプトの改善案を共有しています。これらは外注を終えたあとも、自社の営業に使える情報です。デメリットの全体像はテレアポ代行に潜むデメリット、丸投げにしないための確認はテレアポ外注のチェックポイントで整理しています。

架電先からのクレームの原因はテレアポ代行でクレームが発生する原因で解説しています。

営業代行は人材派遣とどう違うのか

営業代行(業務委託)と人材派遣は、契約の形と、働く人に指示を出せる相手が違います。見た目はどちらも「外の人が営業をする」ですが、人材派遣は発注した会社が直接指示を出し、営業代行は代行会社が自社のスタッフに指示を出します。

比べる点営業代行(業務委託)人材派遣
契約の形発注した会社と代行会社の業務委託契約派遣先(発注した会社)と派遣会社の労働者派遣契約
指示を出せる人代行会社(発注した会社は代行会社の窓口に伝える)派遣先(発注した会社)が直接指示を出す
費用の考え方委託した業務や成果に対して払う派遣された人が働いた分に対して払う
成果の責任を負うのは誰か業務を引き受けた代行会社指示を出して働いてもらう派遣先

契約の形が違う

営業代行は、代行会社に営業の業務を任せる業務委託です。弊社もお客様とは業務委託契約を結んでいます。

注意したいのは、契約書に「業務委託」と書いてあれば業務委託になるわけではない点です。労働者派遣にあたるか請負(業務委託)にあたるかは、契約の形式ではなく、実態に即して判断されます。その基準は「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年労働省告示第37号)として国から示されています(出典:厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」)。

指示を出せる相手が違う

実態で判断されるため、営業代行を頼んだ会社は、代行会社のスタッフへ直接、日々の指示を出したり勤務時間を管理したりしない運用が必要になります。伝えたいことがあれば、代行会社の窓口へ伝える形にします。

弊社でも、お客様から架電担当者へ直接指示が来ることはありません。架電担当者には正社員もいますが、指示はすべて弊社の窓口を通していただいています。成果の定義や報告の頻度といった進め方の詳細は、窓口どうしですり合わせながら決めています。契約の期間の考え方はテレアポ代行の契約期間で解説しています。

法人への営業電話にかかる決まり

特定商取引法の電話勧誘販売の規制は、「営業のため、又は営業として締結するもの」が適用除外とされています(特定商取引法第26条)。そのため、事業で使うものを法人あてに売る営業電話には、原則としてかかりません(出典:消費者庁 特定商取引法ガイド「電話勧誘販売」)。

ただし、判断の軸は相手が法人かどうかではなく、その契約の目的・内容が営業のためのものかどうかです。消費者庁の通達は、第26条第1項第1号について「契約の相手方の属性が事業者や法人である場合を一律に適用除外とするものではない」とし、事業者名で契約していても、主として個人用・家庭用に使うものであれば原則として規制がかかるとしています(出典:消費者庁・経済産業省「特定商取引に関する法律等の施行について」令和6年11月19日)。個人事業主あてや、事業実態のはっきりしない相手への架電では、この線引きが問題になります。

「法人あてなら関係ない」と読み替えないでください。自社の商材と架電先がこの線引きのどちら側かは、所轄の窓口や弁護士に確認してください。

発注前に決めておきたいのは、契約が業務委託なのか派遣なのか、そして指示は誰に出すのかの2点です。個別のケースは、所轄の労働局や弁護士に確認してください。

自社に必要な範囲を決める3つの質問

自社に必要な範囲は、「誰に売るかは決まっているか」「商談できる人は社内にいるか」「足りないのは接点の数か、決まる率か」の3つの質問に順番に答えると決まります。

質問答え必要な工程次にやること
1. 誰に売るかは決まっているか決まっていない①営業戦略・ターゲットの設計外に出す前に売り先を決める。または設計から入る型を選ぶ
決まっている―質問2へ進む
2. 商談できる人は社内にいるかいない④商談・⑤クロージングまで商談まで含む型を探す
いる―質問3へ進む
3. 足りないのは接点の数か、決まる率か接点の数③アプローチとアポイント獲得(②を含むこともある)アポイント獲得型を探す
決まる率外注より先に社内の商談外に出す前に、商談の中身を見直す

質問1:誰に売るかは決まっているか

決まっていなければ、外に出す前に売り先を決めるのが先です。自社で決めきれない場合は、設計から入る型を選びます。

質問2:商談できる人は社内にいるか

いるならアポイント獲得型で足ります。いないなら、商談まで含む型が必要です。弊社が最初の打ち合わせで確認する3点目も、この商談体制です。

質問3:足りないのは接点の数か、決まる率か

接点の数が足りないなら、アポイント獲得型で補えます。商談はできているのに決まらない(成約率が低い)なら、外注より先に商談の中身を見直します。接点を増やしても、決まる率が低いままでは受注は増えにくいからです。

発注前に聞いておくこと

必要な工程が決まったら、代行会社に次の6つを聞いておきます。各項目に、聞くと何が分かるかを添えました。

  • 引き受ける工程はどこまでか:自社に足りない工程が契約に入っているかが分かります。商談は条件つきで引き受ける、といった線引きがある代行会社もあります。
  • 成果を何で数えるか:費用がいつ発生するかが分かります。日時の確定で数えるか商談の成立で数えるかに加えて、キャンセル・対象外の企業・同じ相手の再設定・すでに商談中だった相手をどう数えるかまで、契約前に決めておきます。
  • 自社の商材や業界で経験があるか:立ち上がりにどれくらい準備が要るかの見当がつきます。
  • 報告は何を、どの頻度でもらえるか:社内に何が残るかが分かります。弊社では日次で架電結果を報告し、週1回の定例ミーティングで改善案を共有しています。
  • リストは誰が用意するか:自社の準備の手間と、費用に含まれる範囲が分かります。
  • 費用の総額の目安と、何が含まれるか:期待する成果と費用が見合うかが分かります。弊社の経験では、期待値と金額感を確認しないまま進むと、あとで困ることになりやすい点です。

あわせて、稼働が始まる前には、取れたアポイントの日程調整のやり方(調整ツールを用意するかなど)を決めておく必要があります。代行会社の選び方はテレアポ代行の選び方、成果が出る代行会社の条件は成果が出るテレアポ代行会社の5つの必須条件、比べるときの観点はテレアポ代行比較でチェックすべきポイントで解説しています。

営業代行に関するよくある質問

Q. 営業代行は怪しいと言われることがありますが、なぜですか。

A. 弊社の現場の受け止めでは、いちばんの理由は「頼んだのに成果が出なかった」という声です。サービスそのものが怪しいというより、成果の定義や売り先を決めないまま始めたかどうかで結果が分かれます。始める前に、何を1件と数えるかと、報告を何でもらうかを代行会社と決めておくと避けやすくなります。

Q. 営業代行を頼むと、テレアポも一緒にやってもらえますか。

A. 代行会社によります。テレアポだけを切り出して引き受ける代行会社もあれば、商談まで含めて対応する代行会社もあります。弊社はテレアポ代行が主軸で、戦略設計・リスト作成・架電・日程調整まで一貫して対応しています。テレアポ代行の中身はテレアポ代行とはで説明しています。

Q. 成果が出るまでどれくらいかかりますか。

A. 商材や業界によって異なります。弊社の経験では、最初の200〜300コール前後で反応の傾向が見え始め、そこからスクリプトやリストを改善して、成果が安定するまでに1〜3か月程度かかることが多くなっています。最初の反応を見る進め方はテレアポのテストコールとはで解説しています。

Q. 小さい会社でも頼めますか。

A. 頼めます。弊社にも、営業担当が1〜2名の会社からの依頼は珍しくありません。採用が難しい小規模の会社ほど、人を増やす前に外注で接点を作る意味があります。

Q. 自社の商材が専門的でも任せられますか。

A. 代行会社によって対応できる範囲は違います。弊社では、BtoBの商材であれば基本的に対応しており、専門度合いに応じて、商材への理解を深める時間を稼働前に確保します。

Q. 途中で任せる範囲を広げたり減らしたりできますか。

A. 代行会社と条件をすり合わせれば、変えられる場合があります。弊社でも、テレアポ代行から始めて、途中から商談まで引き受ける形に広げたケースがあります。範囲を変えるときは、費用や成果の定義も合わせて見直す必要があります。

グッドアポについて

グッドアポは、BtoBの新規アポイント獲得を主軸にしたテレアポ代行です。戦略設計・リスト作成・架電・日程調整まで一貫して対応し、案件によっては商談・クロージングまで引き受けることもあります。受注後のフォローは引き受けていません。引き受けている工程と進め方はサービスページに載せています。

まとめ

営業代行を頼むかどうかを考える前に、自社はどの工程が足りていないのかを決めることが先です。工程が決まれば、必要なサービスの型も、見るべき料金体系も自然に決まります。逆に、工程を決めずに「営業代行」を探すと、必要のない範囲まで契約することになりかねません。

  • 営業代行は、6つの工程のうち必要な範囲だけを外に出す仕組み
  • 任せる工程によって、アポイント獲得型・商談クロージング型・営業組織の構築支援型に分かれる
  • 費用は固定報酬型・成果報酬型・複合型のどれかで決まり、成果報酬は「何を1件と数えるか」で変わる
  • テレアポ代行は営業代行の一部で、商談する人が社内にいる会社に合う

次にやることは1つだけです。「自社に必要な範囲を決める3つの質問」、つまり「誰に売るかは決まっているか」「商談できる人は社内にいるか」「足りないのは接点の数か、決まる率か」に答えて、自社に足りない工程を1つ決めてください。

記事監修者

水貝 拓真

水貝 拓真営業戦略部 部長

グローバルIT企業で売上高1,000億円超のエンタープライズ企業を対象にIS3年。テレアポ代行の実績は5年以上。
単なるアポ獲得ではなく成約率まで追いかける支援を掲げ、テレアポ経由の成約率で最高53%を達成。
設計改善でアポ率を2倍に引き上げるなど、リスト・スクリプト・KPIの一貫設計を強みとする。

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